前回のこの辺のまとめをした辺りでちょうどこれからやりますよ〜と宣伝していて、気になるなと思っていた和食展に行って来ました。前売り券に滑り込んだので少しお安く見られました、ありがたや。
展示内容や概要はこんな感じです↓
今回は久しぶりに音声ガイドも借りてみました。選択肢として「聴く美術」アプリから聴けるのも良かったな〜。リピート予定がある展示や自分のイヤホンで聴きたい人はちょっと差額(+50円くらい)がありますが、アプリのがおすすめです。2回以上聴くとかお家でゆっくり副読本やマップを見ながら振り返りたいとかなら全然アリな気がする。
入り口や展示の雰囲気はこんな感じが多かったです。
歩きながら学ぶ感じのデザインで楽しかったな〜。
序盤から結構雰囲気や展示方法が好きな感じだな〜と思っていたのですが、多分以前行った↓と近いからかもと思ってちょっと面白かった。こういう感じが好きだったのか私。
でもよくよく考えたら資料館とか自分の知らない分野を分かりやすく解説してくれるものが昔から好きなので(視覚的にエンタメっぽくそして面白くあってほしいので、論文とかはいまいち手が伸びないのですよね…読んだら面白いのかな)それはそうかという気もする。
めくって遊ぶクイズっぽくなっていたり
展示ごとに色分けされて暖簾がかかっていたり
江戸時代の屋台再現があったり
大根が並んでいたと思えば(右のものが現在一番流通しているらしい)
サメやカニがいたりお寿司の豆知識があったり
博識な方々が紐解いて学んだものをその分野に明るくない人や子供にも分かりやすい形で伝えてくれる展示が好きです。専門分野を極めつつ常に分かりやすく伝えるって難しいと思うのでありがたい限り。私がそんなに博識だったら確実に専門知識や用語だと忘れて解説なしで進むか覚えたての単語のように小難しい言い回しを使ってしまいそう。
和食展というテーマ自体がおもしろそうだったので深く考えずにチケットを取ってみたのですが、蓋を開けてみると科学博物館らしい観点や切り込み方だな〜と思いました。
食品サンプル祭りみたいな展示に少し解説つけても全然人は来そうですが、順を追って回ると食にまつわる歴史、ルーツ、豆知識を織り交ぜつつ食全体だけではなく、派生した社会問題などにも話が繋がっていく形になっているのはうまいな〜と思いました。展示を見るだけでプラスアルファの興味関心が生まれる道も作っている。もちろん展示を見て「楽しかった〜和食食べよ!」でも全然良いと思うし家に帰ってあの中のものを作ってみようとかも良いと思う。私は普通に食べたかったロティサリーチキンを食べてから向かったので、半券サービスを使ってみはしであんみつに白玉を足して食べました(笑)
ひとつひとつの展示も面白くてたとえばこれ
とっても長い昆布なんですよ〜と書いてあるのですがどこまで伸びているのだろう〜と後ろを振り返ると…
まだまだある
みょいーんと天井を伝いながらどうにかこうにか展示会場に収まる昆布。シュールすぎてちょっと面白い。
お水でも硬水と軟水で向き不向きがあるから発達してきた食文化が異なる的な説明があったのですが、日本人は生まれながらに海藻消化エリートの才能がある可能性が高いらしい。というか税対象だった頃がある海藻面白いな。
海藻が並んでいる様子は植物館というかちょっとしたアートみたいで可愛い気もする。左とかこれはこういうアートでして…って説明置いておいたら絵画として置けそう。
もう少し余力があれば常設展もやっぱりみたかったかな〜と思います。
そして常設もボリュームがあるのと課外授業や知育に使われていることが多いので、学生やお子さんとかも多く気分的に静かに過ごしたかったので退散した方が良いなと思いました。判断として合っていたなとは思う。
以前、日本の美術館や博物館は静寂を求めすぎているのかみたいな学級会を見かけましたが、個人的には「日常の喧騒から切り離された空間」を求めているところがあるので、今のままが良いな〜という気持ちが強い。誰かとの交流や他者の様子を見るより作品が見たいから。多分周りから聞こえてくる感想とか世間話とかが全部ノイズなんだろうな〜…。ネタバレを見たくないというかなんというか。
あと、都内に限らずこういった施設は公共施設ではあるものの、公共機関などと違ってまあそういうこともあるよねと流せるほど滞在時間が短かったり移動すれば良いとかの対策が取れないのもあるのかな〜と考えたり…。そこにあるものを見たいわけですし、そのために来てますし…!
加えて企画展や入場料が安くはないし(とはいえ安さで破綻しても困る)、どうしてもできるだけ快適に展示を楽しんで満足したいと思ってしまう。悩ましいな。
とはいえ、涼しくなってきた気温の中で持ってきた本を少し読んでみたりのんびり過ごせたので、過ごしたい形を自分なりに体現できて良かったです。